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クジラの町「警戒」…太地の追い込み漁初出漁、抗議宣言や反捕鯨家の姿も

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クジラの町「警戒」…太地の追い込み漁初出漁、抗議宣言や反捕鯨家の姿も

朝焼けの中、追い込み漁に出る漁船。反捕鯨団体のメンバーらの姿も見られた=3日午前5時22分、和歌山県太地町(寺口純平撮影)

 日本動物園水族館協会(JAZA)が今年5月、世界動物園水族館協会(WAZA)の勧告に従って加盟施設に対し追い込み漁で捕獲したイルカの入手を禁止して以来、初の漁期を迎えた和歌山県太地町で3日早朝、今シーズン初めて漁船が出漁した。イルカなどの群れは発見できず、この日の捕獲はなかった。漁港近くでは、反捕鯨団体のメンバーとみられる外国人約20人が集まり、漁船を撮影するなどしたが、目立ったトラブルはなかった。

 漁は1日解禁。悪天候で2日間延期した後の初出漁となった。3日午前5時20分ごろ、太地いさな組合の漁船12隻が次々に出港。約35キロ沖で群れを探したが見つからず、同9時半ごろに戻った。

 朝焼けのなか、和歌山県太地町の漁船12隻は、静かに漁場に向かった。反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」はサイト上で抗議活動を宣言しており、警察や海保などは厳戒態勢を敷いているが、反捕鯨団体とみられるメンバーは例年に比べ半分程度の20人前後で、「不気味なくらい穏やか」(地元住民)な出漁日となった。

 この日、船の様子が見える漁港近くの駐車場に集まった外国人とみられる反捕鯨団体のメンバーは、子供や女性も含め約20人。

 イルカが鎖につながれた様子を描いたシャツを着た人らが、漁船をビデオカメラで撮影し、「自撮り」でネット中継する姿が見かけられたが、横断幕を掲げたり、シュプレヒコールを上げたりすることはなく、トラブルはなかった。

 解禁日の1日以降、15~20人のメンバーが太地町入りしているとみられるが、和歌山県警によると、昨年同時期の35人からは大幅に減少。町内に住む男性(67)は「イルカ入手をめぐる問題であれほど騒がれたのに、不気味なくらい穏やかだ」と話す。

 ただし、「SS」は今季の追い込み漁に対する抗議活動を9月1日から行うと宣言しており、県警幹部は「時期をずらして太地に入ることも考えられ、これから増えてくることは十分にあり得る」。

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