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【戦後70年】今甦る芙蓉部隊(上) 月明かりをも拒否し、暗闇での出撃を繰り返した忍者部隊「戦友の命を背負っていく」

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【戦後70年】
今甦る芙蓉部隊(上) 月明かりをも拒否し、暗闇での出撃を繰り返した忍者部隊「戦友の命を背負っていく」

「芙蓉部隊」の集合写真。前から2列目中央やや左の美濃部正少佐は革ジャン姿だ。最前列の右から5番目が坪井晴隆氏=昭和20年4月5日、鹿屋基地(坪井晴隆氏提供)

 美濃部「私の部隊は総飛行時間200時間のゼロ戦乗りなら全員、夜間洋上進撃が可能であります。昼間に敵戦闘機群の中で徒(いたずら)に死ぬのではなく、夜間洋上で全員が敵に肉薄し、死出の旅路を飾れます」

 美濃部の反論は抗命罪に問われる恐れもあった。だが理解者もいた。第五航空艦隊の宇垣纏(まとめ)司令長官だ。

 「お前のやり方でやれ」

 宇垣は会議後、美濃部の肩を叩いてこう言った。

暗闇で目を凝らせ!

 芙蓉部隊の兵舎内には、沖縄周辺の地形を再現した立体模型があり、薄明かりを頼りに敵艦の位置確認する訓練を行った。目が慣れてくると、カーテンで部屋の中を真っ暗にした。

 彗星は、特攻機の水先案内役だ。夜間に敵の基地を探り当てて空域を制し、後続の特攻機を、敵機が迎撃できないようにする。坪井らは日没後に離陸し、尾灯や翼灯を消して沖縄周辺まで飛んだ。午前2時に出撃することもあった。

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