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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】なんでこんな馬名に…真相は?

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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】
なんでこんな馬名に…真相は?

 なんで、こんな馬名になってしまったんだろう。そういう話になると、決まって出てくる馬名がある。1970年代に南関東の公営で走っていた「カミコウータローウ」。まさに意味不明。

 一説に、オーナーは「カミコウタロー」と命名したのだが、それを馬名申請に行く調教師に電話で伝えたとき、「カはカステラのカ」「ミはミカンのミ」としゃべっていたのに、ウのところでつい「ウはウーロン茶のウ」と言ったために音引きが付いて「ウー」になってしまったのだという。だとすると、ロはローマのロと言ったために、「ロー」になってしまったのかもなあ…。

 今、アメリカで大モメにモメているのが、37年ぶりに米3冠を達成した名馬中の名馬の、名前の読み方。アルファベットのつづりは「AMERICAN PHAROAH」となっている。

 実は同馬のオーナーは「アメリカンファラオ(AMERICAN PHARAOH=アメリカ王)」と命名するつもりだったのだが、申請の際につづりを間違えてしまったのだ。

 このオーナーの意をくんで、デビュー当初は「アメリカンファロアー」と呼んでいたアメリカの競馬実況中継も、3冠最後のレースであるベルモントSでは、はっきり「アメリカンファラオ」と発音していた。

 ただし、PHAROAHをファラオと読むのは無理があるという声も根強く、いまだに、これでいこうという結論に至っていない。

 日本でも混乱が起きていて、この馬の名を片仮名表記する際に「アメリカンファラオ」としているメディアもあるし、「アメリカンフェイロア」「アメリカンフェイロー」としているメディアもある。

 「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」という戯句(ざれく)がある通り、外国語の片仮名表記は難しく、あのペリエ騎手も初来日当時は「ペスリエ」と書かれていた。今回の問題の解決にもまだまだ時間がかかりそうだ。

 (競馬コラムニスト)

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