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【鹿間孝一のなにわ逍遙】大阪万博のシンボルマークも“一騒動”あった

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【鹿間孝一のなにわ逍遙】
大阪万博のシンボルマークも“一騒動”あった

日本万国博覧会(エキスポ'70)の新しいシンボルマークを持って“ご満悦”の「財界総理」こと石坂泰三・協会会長=昭和42(1967)年8月

 デザイナー15人と2団体を指名して行われたコンペで選ばれたのは別の作品だった。

 上部の1つの円、下部に鉄アレイのようにくっついた2つの円が配置された。上の円は日本を象徴する日の丸、下の2つの円は東西世界や対立する人間同士が手を取り合う様子を表現した。

 ところが、この作品に日本万国博覧会協会の石坂泰三会長(1886~1975年)がクレームをつけた。

 「これでは日本が世界の上にあぐらをかいていると受け取られる」というのである。さらに「インテリだけがわかるようなものはだめで、大衆性がなければいけない」。

 一理ある。しかも「財界総理」と呼ばれた元経団連会長の言葉は重みがある。審査委員たちも反論できず、コンペをやり直すことになった。

 わが国のデザイン界の重鎮だった亀倉雄策さん(1915~97年)による1964年東京五輪のシンボルマークを覚えている人も多いだろう。

 日の丸をイメージした赤い円に、金色の五輪マークと「TOKYO 1964」の文字。

 説明の必要がないシンプルなものほど目に焼きつく。

 大阪万博の桜のマークもシンプルで、石坂さんが望んだ大衆性があった。

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