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「『お前が言うな』のお叱りあるが…」押収資料改竄の前田元特捜検事 「司法取引」テーマに講演 

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「『お前が言うな』のお叱りあるが…」押収資料改竄の前田元特捜検事 「司法取引」テーマに講演 

司法取引をテーマに講演する前田恒彦元検事=25日、大阪市内

 大阪地検特捜部の押収資料改竄(かいざん)事件で、証拠隠滅罪で懲役1年6月の実刑判決を受け服役した前田恒彦元検事(47)が25日、大阪市内で講演し、導入に向け国会審議が進められている司法取引について「趣旨には賛成だが、取り調べの全面可視化など環境を整えてからでなければ危険だ」と訴えた。事件後、大阪で講演するのは初めて。

 前田氏は欧米での司法取引の運用状況について、現職時代のカナダ留学の体験などを基に説明。証言や証拠提供の見返りに起訴を見送る制度の導入で組織犯罪の真相解明が進むと強調、「東京電力福島第1原発事故の原因究明なども迅速化される」と制度の利点を述べた。

 その上で、司法取引を成立させようと虚偽の供述で無実の人を巻き込む「引っぱり込み」の可能性に言及。「取り調べの全面可視化、証拠の全面開示が進まなければ冤罪が生まれたり、捜査が真相から遠ざかっていく危険がある」と訴えた。

 前田氏によると、事件後に講演を行うのは今回が3回目。「検察改革の問題点について『お前が言うな』というお叱りも受ける」とした上で、「捜査をする側、される側を経験し、さらに事件の証人としても取り調べを受けた。こんな人間が司法取引についてどう考えているのかを知り、日本の司法制度について議論してほしい」と話した。

 前田氏は平成21年7月、主任検事を務めた郵便不正事件で、厚生労働省元係長=有罪確定=宅から押収したフロッピーディスクの文書の最終更新日時を書き換えたとして証拠隠滅罪に問われ、23年4月に懲役1年6月の実刑判決が確定。服役し、24年5月に出所した。

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