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【衝撃事件の核心】東北の被災企業を食い物にした「職業詐欺師」 復興支援商談会に潜入「足元見て金かすめとる」卑劣

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【衝撃事件の核心】
東北の被災企業を食い物にした「職業詐欺師」 復興支援商談会に潜入「足元見て金かすめとる」卑劣

取り込み詐欺の構図。東日本大震災で売り上げが大きく落ち込んだ被災企業の弱みにつけ込んで取引を持ちかけ、商品の代金を払わずに転売して利益を得ていた。被害総額は1億3800万円以上にのぼるとみられる

 事件ではまず、休眠会社だった「心優花」をブローカーから数十万円で買い取り。ホームページやパンフレットを用意し、ハローワークを通じて社員を集め、稼働している会社に見せかける。そうして準備を整えた上で、取引を持ちかけ、十分に稼いだところで突然姿を消していた。

 府警の捜査関係者は、張容疑者らについて「会社を変えながら、ずっと取り込み詐欺を繰り返してきた詐欺グループで、一味は『職業詐欺師』といえる」と指摘。実際、張容疑者は昨年6月、心優花ではない別の会社を舞台にした取り込み詐欺事件で、愛知県警に逮捕されていた。

 だまし取った商品を廉価で転売できたのも、長年の経験で、非正規ルートで商品を仕入れて投げ売り同然の価格で転売する「バッタ屋」と呼ばれる業者を複数知っていたからこそなのだろう。

 心優花の事件に関連し、取材に応じた福島県の食品会社の男性役員(39)は「(心優花以外にも)東北の企業が展示会や商談会で嘘の取引を持ちかけられることは多い」と打ち明けた。足元を見て、弱みにつけ込んで、カネをかすめとろうという卑怯(ひきょう)な輩がまだいる可能性がある。

 「被害を恐れて展示会や商談会に出ないという会社もある」と男性役員。金をだまし取らなくとも、すでに復興の妨げになっている。詐欺師らの罪は重い。

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