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【衝撃事件の核心】東北の被災企業を食い物にした「職業詐欺師」 復興支援商談会に潜入「足元見て金かすめとる」卑劣

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【衝撃事件の核心】
東北の被災企業を食い物にした「職業詐欺師」 復興支援商談会に潜入「足元見て金かすめとる」卑劣

取り込み詐欺の構図。東日本大震災で売り上げが大きく落ち込んだ被災企業の弱みにつけ込んで取引を持ちかけ、商品の代金を払わずに転売して利益を得ていた。被害総額は1億3800万円以上にのぼるとみられる

 「-マルシェ」は、東日本大震災で被害を受けた福島、岩手、宮城の3県の中小企業の復興支援につなげようという催しで、経済産業省所管の独立行政法人「中小企業基盤整備機構」が東京と大阪で初めて企画。大阪では、海産物や地酒、加工食品などの企業約100社が出展していた。

 震災復興という趣旨や独立行政法人が企画主体という面で、信頼の置けるイベントだったはず。だが、ほかにも出展していた岩手県の水産加工販売会社が「心優花に商品をだまし取られた」といい、同社の男性社長は「東北の企業を支援するイベントなのに、どうしてあのような人間が会場に入り込んでいたのか」と憤りを隠さない。

「振込先間違えた」とのらりくらり

 「震災で取引先を失った業者も多い中、震災から4年たっても風評被害が根強い。特に東北から離れた地域ほどその傾向がある。マルシェに意欲を持って臨む人は多かったと思う。だまされた人はその思いを逆手にとられたのではないか」と話すのは岩手県産業経済交流課の担当者。弱みにつけ込む手口は「-マルシェ」以外でも見受けられた。

 福島県会津地方の農家の場合、心優花の電話営業がきっかけだった。

 「送り先がコメの仕入れを急いでいる。こちらからコメを取りに行かせる段取りもしている。ぜひともコメを400袋送ってほしい」

 東京電力福島第1原発の事故による風評被害の影響などで、売り上げは震災前の3割程度にまで落ち込んでいたというこの農家。渡りに船だったのか、昨年4月、心優花との間で売買契約を結んでしまった。

 しかし、代金は振り込まれてこない。督促しても「月末まで待ってくれ」「振込先を間違えた」「社員に会社の金を持ち逃げされた」と、のらりくらりとかわされた。そのうち、夜逃げ同然に姿を消したという。

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