産経WEST

【ジャズと医学 響くハーモニー(4)】50歳までの人生設計 目標達成して原点に 医師でジャズ奏者・手嶋祥一さん

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【ジャズと医学 響くハーモニー(4)】
50歳までの人生設計 目標達成して原点に 医師でジャズ奏者・手嶋祥一さん

関西を拠点に活動するジャズミュージシャン手嶋祥一さん=大阪市福島区

 --救急外科の医師として厳しい仕事を60年続け、80歳になって、音楽家として自分の舞台を持つ夢をかなえられた。健康と情熱を保ってきた秘訣(ひけつ)は

 手嶋 秘訣というものがあるのかどうか分かりません。そもそも、われわれ戦中戦後に育った世代というのは、「50歳まで生きられるかどうか」といわれていたんです。だから、私も学校卒業して、医師としての道を歩み出したころの人生設計というのは50歳までだったんです。

 --どのような人生設計だったのですか

 手嶋 30歳までに医師としての土台をつくり、40歳ぐらいまでに病院事業の拡張をして、50歳までに、老後のためというよりは、何か事業のために資金をためるということを漠然と考えていました。

 --ほぼその人生設計通りになった

 手嶋 そうです。それで、実際50歳になって、途方に暮れてしまった。50歳以上生きると思わなかったので、現実感がなかったということと、目標をともかく達成して、さあこれからどうしようという戸惑いと、ということですかね。2~3年考えていたような気がします。あるとき、ふと思ったのは、自分の原点にもどってみようと。

 --原点とは

 手嶋 医師としての責務を全うしてきたことの原点ですか。何のために医師を続けてきたのか。自分は医師として何をしてきたのかということ。よう助かったなあという治療をしたこともあれば、他愛のない夫婦げんかのけがともいえないようなけがをみたこともありました。病院経営もしてきましたが、結局は、医学は人のためにあり、それを実行してきたんだという原点に立ち返ったということですわね。

「産経WEST」のランキング