産経WEST

「安全」か「プライバシー」か…全市立小プールにカメラ 京都市、3年前の死亡事故踏まえ

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


「安全」か「プライバシー」か…全市立小プールにカメラ 京都市、3年前の死亡事故踏まえ

プールに〝監視カメラ〟―安全をとるかプライバシーをとるか(コラージュ)

 小学校のプールで児童が溺れるなどの事故が起きた場合の原因究明に役立てようと、京都市教委は今年度から市立小学校全校にあたる166校のプールに録画用のカメラを設置した。平成24年に発生した死亡事故を受けての措置で、文部科学省によると、小学校プールでのカメラ設置は全国的にも珍しいという。「プライバシーの問題もある」「事故ありきの対策ではないか」との批判も出ているが、市教委の担当者は「万が一、事故が起きた場合には検証のために必要だ」としている。

きっかけは3年前の悲劇

 市教委によると、設置するカメラは1校あたり1台で、購入費は総額で約1200万円。プール全景を撮影できる場所に設置され、学校ごとに、専用のハンディカメラを購入したり、防犯用を兼ねたカメラを新設したりするなどして対応する。

 きっかけになったのは、平成24年7月に市立養徳小のプールで当時小1の女児が夏休みの水泳指導時に死亡した事故。両親が起こした民事訴訟で、京都地裁は、「水泳指導を行う教員に対する学校側の指導にも問題があった」と指摘し、市教委は安全策の向上に向けた取り組みを進めていた。

あと絶たぬプール事故

 学校災害に給付金を支給している日本スポーツ振興センターによると、給付金が支給された学内のプールでの事故は、死亡事故を含め平成17~25年度の8年間で約80件にものぼる。

 平成23年7月、大阪府泉南市の小学校のプールで当時小1の男児が死亡した事故のように、担当職員らが業務上過失致死罪で立件されたケースもある。

 事故を防ぐための第一の措置は、監視体制の強化だ。泉南市の場合、市が監視を委託した業者の監視態勢にも不備があったとの指摘を受け、警察庁が「監視業務の委託業者には警備業の認定が必要」との見解を示している。

このニュースの写真

  • 「安全」か「プライバシー」か…全市立小プールにカメラ 京都市、3年前の死亡事故踏まえ

「産経WEST」のランキング