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【衝撃事件の核心】〝政冷捜熱〟異例の日中捜査協力 背景に特殊詐欺150億円被害 抑止策にカタログギフトの特典も

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【衝撃事件の核心】
〝政冷捜熱〟異例の日中捜査協力 背景に特殊詐欺150億円被害 抑止策にカタログギフトの特典も

特殊詐欺被害の推移

 もともと府警は、このグループについて捜査していた。その過程でかけ子や指示役が中国におり、数人が中国当局に身柄を拘束されたことが判明したが、捜査権が及ばない海外のため、日本側の捜査は暗礁に乗り上げるかとみられた。

 しかし、「お互いに欲しい情報を持っていた」(捜査関係者)ことから、今年1月、府警と中国当局の間で、捜査協力することで合意。中国側の捜査員が来日し、府警が被害情報を提供した後、今度は府警の捜査員が中国に渡り、かけ子グループの情報を入手した。その中に、男の情報があったのだ。

 双方の間に犯罪人引渡条約が結ばれておらず、捜査協力は難航しがちとされる中国。お互いが情報を持っていたとはいえ、現在の両国間関係も良好とはいえない中で、なぜ捜査協力が実現したのか。

 中国の刑事司法制度に詳しい一橋大の王雲海教授(比較刑事法)は「中国でも身内を装い『株の購入資金を貸してほしい』と持ちかけるオレオレ詐欺などが急増している。日本だけではなく中国でも重大な社会問題になっている」と指摘。「昨年後半ごろから日中両国は互いに関係改善の糸口を探っていた。かつ、特殊詐欺は両国にとって重大な問題。いいタイミングで特殊詐欺の捜査協力の話が持ち上がったことが、実現につながったのではないか」とみる。

ギフトは食品の詰め合わせ?

 特殊詐欺事件では、捜査と両輪で重視されるのが抑止策。全国では驚きの施策も登場している。

 「阻止功労賞」

 耳慣れないこの表彰は、福岡県警が6月15日にスタートさせた特殊詐欺防止の新作戦によるものだ。

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