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【経済裏読み】タワマン節税は「都市伝説」 元国税マンが暴く相続税対策の嘘と“格差社会ニッポン”の真実

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【経済裏読み】
タワマン節税は「都市伝説」 元国税マンが暴く相続税対策の嘘と“格差社会ニッポン”の真実

相続税対策の基本から、巷に流布する「都市伝説」までを分かりやすく紹介し、人気を集める「やってはいけない相続対策」

 先ごろ、日本経済新聞が1面で「税金考」という連載を行った。その中で「相続税バブルを追う」という記事があり、それをウェブ版で目にしたが、そこにはこう書いてあった。

 「タワーマンションの建設が盛んになっている。きっかけは1月の相続増税。高層マンションや賃貸併用住宅の課税評価額が低い点に着目し、節税目的で買う人が増えているのだ。平成の相続バブルが起きつつあるのか--」

 相続税対策としてタワーマンション(タワマン)を購入する人が急増しているという記事は、既に昨年あたりから経済専門誌や週刊誌でもよく目にするようになった。

 ところが、こうした“高層タワマン節税”が実は「都市伝説」で、税務署から「修正申告しなさい」と通知が来る例が頻発(ひんぱつ)し、同じく相続税対策で有効とされるアパート経営に手を出し、相続税を払うより大損する例が多発しているとしたら…。

指南本『やってはいけない相続対策』…この20年間、相続税が減って社会保険料が増え続けてた背景は

 このように、最近メディアが盛んに取り上げる、さまざまな相続税対策について注意喚起する本がいま、大きな反響を集めている。「やってはいけない相続対策」(小学館新書、720円+税 http://www.shogakukan.co.jp/books/09825225 )。著者は大阪府出身の元国税調査官、大村大次郎(おおむら・おおじろう)さんで、昨年12月1日の発売以来、売り上げを伸ばし、現在3万部(4刷)。7月初旬にまた増刷されるという。

 まずは、この本を手にとった方なら、いきなり冒頭に紹介される以下のような国税による“タワマン節税”全否定の逸話に驚くだろう。

 <会社経営者のK氏は「タワマンは高層階でも低層階でも相続税の評価基準は同じ」という話を聞き、自宅とは別にタワマンの高層階の1室を3億円で購入します。相続税の資産評価額は5000万円。タワマンを買うだけで3億円の資産を5000万円として申告できるというわけです>

(次ページ)<1000万円の損…でも相続税に比べて安い>…が、ある日、衝撃の…

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