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【関西の議論】松江城“執念”の軌跡 国宝再指定を決めた「祈祷札」の発見 “格下げ”から65年、ついに悲願達成

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【関西の議論】
松江城“執念”の軌跡 国宝再指定を決めた「祈祷札」の発見 “格下げ”から65年、ついに悲願達成

松江城天守の国宝化が答申され、天守前でバンザイをして祝う関係者ら=5月15日、松江市

 松江市のシンボル「松江城天守」が国宝に指定されることになった。昭和25年の文化財保護法施行で国宝から重要文化財に“格下げ”されてから実に65年…。江戸時代初めに完成したことを証明する祈祷札の発見が決め手になり、国の文化審議会が文部科学相に改めて国宝に指定するよう答申した。長年の悲願が達成された瞬間、溝口善兵衛・島根県知事と松浦正敬・松江市長ら市民約250人が天守前に集まり喜びを分かち合った。市民らによる署名活動など官民が一体になって運動を繰り広げた紆余曲折の道のりを振り返った。(福本剛)

数奇な運命たどり、高いハードルが待ち構え

 「60年余りのときを経て、国宝になることが大変うれしい。いろんな思いが結実し、今日に至った。悲願が達成された」

 5月15日夕、雄大な松江城天守を背景に開かれた国宝指定答申の報告会で、松浦市長は顔を紅潮させながらこう語った。

 松浦市長が感慨に浸るのも無理はない。

 松江城は昭和10年、国宝保存法により国宝に指定された。しかし、戦後の同25年の文化財保護法施行で国宝指定の基準が変わり、判然としない歴史的事実が多いなどとして松江城は重要文化財にとどまった。以来、松江市は何度も国に国宝指定の陳情を行ってきた。

 松江市議会も国宝指定促進の決議を採択。遅々として進まない状況に市民らも立ち上がり、平成21年に「松江城を国宝にする市民の会」を設立。翌22年には文化庁に約12万8千人分もの署名を提出した。

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