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【経済裏読み】「現代自」の価格で「トヨタ」が買える…円安、ウォン高に苦悶する韓国メーカーがアベノミクスに恨み節

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【経済裏読み】
「現代自」の価格で「トヨタ」が買える…円安、ウォン高に苦悶する韓国メーカーがアベノミクスに恨み節

 円に対してもウォン高は進行。5月末の相場は100円=903ウォン近辺で、5月は平均で前年より1割程度もウォン高が進んだ。

 円安は、韓国企業の体力をむしばんでいる。

 大韓商工会議所が5月に公表した日本と競合する韓国の輸出企業約300社を対象にした調査によると、55・7%が円安により輸出に「被害」を受けていると回答した。ライバルの日本製品の価格が1割下がると、輸出量は平均11・7%減少するという。企業の7割は円安リスクに対して対策を用意していないことも分かった。

 「ソナタ」の価格が「カムリ」とほぼ同じに

 日韓の自動車販売の主戦場である米国では、為替相場の違いが、目に見えて市場競争力の差となって現れた。

 中型セダンクラスでライバル関係にある現代自の「ソナタ」とトヨタの「カムリ」。中央日報(日本語電子版)によると、ソナタは、カムリに比べて、2000(24万8000円)~3000ドルの安い価格設定で優位を保っていたが、円安で日本の輸出条件が改善したことで、最近は価格がほぼ変わらなくなっているという。

 5月27日の韓国株式市場で現代自株が大幅に下落したが、収益性の悪化懸念に対して投資家は敏感になりがちだ。

 アベノミクスは「近隣窮乏化策」?

 円安は韓国のマクロ経済にも影響を及ぼしている。

 聯合ニュースによると、政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)は5月に発表した報告書で、韓国の国内総生産を3・5%から3・0%に下方修正。構造改革で著しい成果がなく、財政・通貨政策の効果が十分に出ないと2%台後半に落ち込む恐れがあると警戒した。不振の輸出は、貿易相手国の成長鈍化と円安による競争力の低下で、1・1%増程度にとどまると見込まれるという。

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