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【口永良部島噴火】約2時間の「第一歩」…一時帰島「今しかない」ギリギリの決断

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【口永良部島噴火】
約2時間の「第一歩」…一時帰島「今しかない」ギリギリの決断

鹿児島県の口永良部島の噴火後、初めて一時帰島し、家などを巡回する人たち=1日午前9時46分

 鹿児島県の口永良部(くちのえらぶ)島・新岳(しんだけ)の噴火で1日、屋久島に全島避難してから3日ぶりに、住民の一時帰島が許可された。上陸したのは消防団員らごく限られた人数。噴火の危険が続く中で、帰りたくても帰れない避難者の要望をかなえるために、故郷の港に降り立った。滞在時間は最大2時間程度。それでも「島に戻るための第一歩だ」と、急ぎ足で各戸を回った。

住民のストレスも

 「天候もよく、風も少ない。今しかチャンスはない。仕事をしっかりこなしてほしい」

 1日朝、屋久島北部の一湊(いっそう)港。漁船に乗り込む住民代表らに、荒木耕治・屋久島町長が緊張した面持ちで声をかけた。

 5月29日に爆発的な噴火を起こした新岳。現在、噴火は停止状態にあるものの警戒レベルは依然最高の5(避難)だ。

 荒木町長は「人命第一」として一時帰島に消極的だったが、30日の火山噴火予知連絡会で「帰島は年単位になる」との見通しが示され、状況が変わった。

 「鍵を閉め忘れた」「ポットの電源が心配」。避難生活の長期化が見込まれる中で、住民のストレスは日を追うごとに強まり、一時帰島の要望があちこちから出た。

ぎりぎりの決断

 梅雨に入れば土砂災害の危険が増し、帰島のハードルはさらに高くなる。2日以降の雨が予想される中、急転直下で決まったこの日の一時帰島。町幹部は「ぎりぎりの決断だった」と、荒木町長の心境をおもんぱかった。

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