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【向き合う力】文美月(5)名前を変える最後のチャンス 「いつまでも自分から逃げるな」

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【向き合う力】
文美月(5)名前を変える最後のチャンス 「いつまでも自分から逃げるな」

ヘアアクセサリーの製造、販売を行う「リトルムーンインターナショナル」を起業した文美月さん=2015年4月23日午後、大阪市浪速区(南雲都撮影)

 猛勉強によって大学受験で合格を手にし、大喜びしていた当時の文美月さん(44)だったが、直後に、父親から意外なことを“通告”された。「通名(通称名)をやめ、本名で通うことが進学の条件だ。それが嫌なら大学合格を取り消す」。大学進学は、文さんが自らのアイデンティティーを見つめ直す、大きな転機にもなった。

一日12時間以上を3カ月というノルマ

 大学受験の勉強に真剣に取り組もうとした私に、やはり父はこう言い出したのです。

 「浪人は許さん」

 「女が遠くの大学に行くなんて許さん」

 相変わらず封建的です。ただ、私は言い返す学力がなかったので、まず「現役で、家から通える大学」を探したのです。受験本番まで時間がない中で最大限の力が発揮できるように、科目の多い国公立はやめて、私立に絞りました。見えてきた大学は、同志社大学でした。

 短期決戦として、「1日12時間以上の勉強を3カ月」を自分に課しました。自分で表を作成し、たくさんのマスを作りました。一時間集中できたら一マスずつ色を塗る。まさに猛勉強です。

 ところが、高校3年最後の全国模試で、同志社はおろか、滑り止めに考えていた大学2校まで全て「E」という低い判定。先生は当然、「浪人をしたくないのなら志望校を変えてはどうか。今滑り止めに考えている学校は滑り止めにはならない」と指摘しましたが、私といえば、なぜか先生を目の前に、厚かましい持論を展開したのです。

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