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【北朝鮮拉致】有本さん父が心臓手術「命ある間に恵子に会いたい」 高齢化進む被害者家族 

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【北朝鮮拉致】
有本さん父が心臓手術「命ある間に恵子に会いたい」 高齢化進む被害者家族 

現在の心境を語る有本恵子さんの父、明弘さんと嘉代子さん。自宅には恵子さんの写真が飾られている=神戸市長田区(頼光和弘撮影)

 北朝鮮が拉致被害者らの再調査を約束した「ストックホルム合意」の発表から29日で丸1年。事態はほとんど進展をみせない中、拉致被害者の帰国を待つ家族の高齢化が進む。神戸市出身の拉致被害者、有本恵子さん(55)=拉致当時(23)=の父、明弘さん(86)は27日、市内の病院で心臓の手術を受けた。母、嘉代子さん(89)も近ごろ体調の優れない日も少なくない。「命がある間に恵子に会いたい」。両親は焦燥感を募らせている。

 「胸がキュッと締め付けられるような圧迫感があった」

 明弘さんはここ数年、歩くことがつらくなり、体調に違和感を覚えることも多くなっていた。それでも毎日の散歩を欠かさないという明弘さんは、念のため、かかりつけの医師に紹介された同市須磨区の病院で検査を受けた。加齢のために心臓の冠動脈2本が細くなっていたという。

 このため、冠動脈を広げるカテーテル手術を受けることが決まり、26日に入院、27日に手術を受けた。手術前には「医者には『お年寄りに、よくある症状だから大丈夫』といわれたけど、やっぱり不安やなあ」と表情を曇らせた。

 1年前の平成26年5月29日、日朝両政府が拉致被害者らの再調査実施を合意したと発表された。明弘さんは「北朝鮮側から交渉に乗り出すことは珍しい。少しは(拉致問題が)前進するかもしれない」とかすかな希望を抱いたという。

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