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【西成准看護師事件】日中犯罪人引き渡し条約交渉停滞5年 事件捜査の「高い壁」

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【西成准看護師事件】
日中犯罪人引き渡し条約交渉停滞5年 事件捜査の「高い壁」

 国外に逃亡した容疑者の引き渡しに関する国際条約締結の日中間交渉が5年以上停滞している。もともと日本は諸外国と比べて条約の締結数が極端に少ないが、政治的に日中関係が悪化していることも影響し、議論は進展していない。最近では、大阪市西成区の女性准看護師の死体遺棄事件で、事情を知るとされる女(30)が中国当局に身柄を拘束されて27日で丸1年となるが、日本への引き渡しは実現していない。条約の未締結が「高い壁」(捜査関係者)だという。

 平成26年版犯罪白書によると、25年末時点で海外逃亡している外国人容疑者は計650人。国籍別では中国の269人が最多で、ブラジル85人▽韓国・朝鮮71人-と続く。一方、日本人容疑者が国外逃亡したケースも含んだ海外の推定逃亡先は、中国209人▽ブラジル82人▽フィリピン56人-などとなっている。

 いずれも中国が圧倒的に多く、条約の必要性は高いはずだが、締結交渉は完全にストップしている。

 交渉は22年2月、東京で第1回会合が行われ、外務省によると、第1回交渉では両国の刑事司法制度の違いなどが紹介された。だが、以降の交渉は一度も実施されず、5年以上が経過。日本側は交渉再開を要望しているが、中国側に応じるそぶりがないという。

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