産経WEST

【メガプレミアム】またも中国の影 今度はベネズエラ? 米国の裏庭で破綻ドミノの危機迫る

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【メガプレミアム】
またも中国の影 今度はベネズエラ? 米国の裏庭で破綻ドミノの危機迫る

訪中したベネズエラのマドゥロ大統領(中央)と握手する中国の習近平国家主席(右)=1月8日、北京(ロイター)

 ベネズエラが経済危機に直面している。原油安で外貨準備がガタ減りし、為替レートは事実上崩壊。物資不足で横流しや略奪が頻発し、海外に逃げ出す国民も急増している。アルゼンチンに続くデフォルト(債務不履行)も現実味を帯び、さながら中南米に“破綻ドミノ”が起きつつあるが、瀬戸際のベネズエラに中国が接近。中南米での影響力拡大を目指す習近平政権のしたたかな支援外交が鮮明になってきた。

堂々と横流し

 ベネズエラの首都カラカス。スーパーの陳列棚はスカスカだが、それを横目に店員が“なじみの客”に商品を手渡ししている。

 欧米メディアなどにしばしば報じられる、ベネズエラでの横流しの一例だ。

 「厳しい時代だから、頭を働かせなきゃ」

 横流しで生計を立てるスーパーのある店員は、米ブルームバーグの取材に悪びれもせずに答えた。この店員には、優先的に商品を渡す「上客」が100人あまりもおり、客からは配達などの臨時アルバイトの依頼が見返りにあるという。

 とくに、「牛乳や洗剤が不足している」(米紙ニューヨーク・タイムズ)とされ、市民同士が生活必需品を求めて物々交換する光景も珍しくない。ブルームバーグは「冷戦の影響で経済が崩壊した旧ソ連の混乱をほうふつとさせる」と指摘している。

 富裕層なら安心かというと、そうではない。ベネズエラはチャベス前政権時代から企業や富裕層への締め付けを強化し、価格統制を行って、貧困層の生活支援を進める政策を進めてきた。社会主義国のベネズエラの失業率は5%台半ばで南米では最低水準にある。マドゥロ大統領が企業に対して従業員の解雇を原則禁じているためだ。

「産経WEST」のランキング