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催涙スプレー規制“野放し”「護身用品」難しく 業者は自主規制

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催涙スプレー規制“野放し”「護身用品」難しく 業者は自主規制

地下鉄車内で催涙スプレーがまかれ騒然となった大阪市営地下鉄御堂筋線の淀屋橋駅=4月11日午後11時ごろ、大阪市中央区北浜

 催涙スプレーを悪用する事件が相次いでいる。大阪では4月、トラブル相手にけがをさせたり、強盗の凶器に用いたりする事件が発生した。動物撃退用の商品には失明の恐れがあるものもあるが、基本的には「護身用品」のため法律で規制されず、誰でも簡単に手に入る“野放し状態”になっているのが実情。業界団体は自主規制のルールを定めており、自治体側にも条例制定を求めていく方針だ。

■失明の恐れも

 「怖い思いをした経験があったので、護身用として持っていた」

 4月11日夜に大阪市営地下鉄御堂筋線の電車内で乗客の男性に催涙スプレーを吹きかけ、けがをさせたとして傷害罪で起訴された男(28)は大阪府警の調べにこう供述したという。

 メーカーや販売業者らでつくる「日本護身用品協会」(北九州市)などによると、催涙スプレーはトウガラシの成分を含む液体を顔に向けて噴射して目に痛みを加え、相手の視界を奪う。けがの程度は基本的に軽いが、動物撃退用の商品には液体の濃度が高いものがあり、人に使用すると失明する恐れもあるという。

■過去には無罪も

 たびたび事件に使用されながら、なぜ法律で規制されないのか。

 甲南大法科大学院の園田寿教授(刑法)は「拳銃などのように非常に危険性が高いものを除き、商品のほとんどが悪用されているという実態が確認できなければ、規制するのは難しい」と説明する。

 過去には東京でサイクリング中、ズボンのポケットに催涙スプレーを入れていた男性が軽犯罪法違反罪に問われたこともあった。

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