産経WEST

【関西の議論】最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【関西の議論】
最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し

日本酒と山田錦の全国生産量の推移

 特徴的な紺碧(こんぺき)色の瓶に入った福寿の純米吟醸酒は、2008(平成20)年からノーベル賞の晩餐会に採用された。2012(同24)年に京都大の山中伸弥教授が受賞した後、一気に人気に火がついた。他商品との相乗効果も生み、同社全体の年間生産量は平成22年からの4年間で約2倍になった。

 それでも、肝心の山田錦がなければ純米吟醸酒をつくることはできない。坂井さんは「一定数(の山田錦)は何とか確保していますが、増産は難しい」とお手上げ状態だ。

 農林水産省は「酒米が足りない」という各地の酒蔵からの不満・要望に応える形で、26年度から酒米の増産分については生産調整の対象から外した。田植えの時期を前に、同省では現在、今年度分の増産申請の受け付けがピークを迎えているが、申請数は「昨年度を上回る可能性がある」(担当者)という

〝特需〟あてこむ

 山田錦は昭和11年に兵庫県で開発され、現在も7割以上が同県内で生産されている。だが、生産農家の高齢化が進み、後継者不足が大きな課題だ。

 穂が高い山田錦は風水害に弱いため栽培が難しく、簡単には増産できないというジレンマもある。このため、県は関係市町村や農業協同組合(JA)などと協力して山田錦の増産を目指すプロジェクトチームを立ち上げ、生産農家をバックアップし始めた。

 同県有数の産地・加東市では、生産調整から外れた「枠外山田錦」を、昨年度は156ヘクタールで栽培。今年度はすでに前年度比30%増の208ヘクタールに達しており、最終的にはさらに増える可能性がある。

このニュースの写真

  • 最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し
  • 最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し
  • 最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し

「産経WEST」のランキング