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【関西の議論】最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し

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【関西の議論】
最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し

日本酒と山田錦の全国生産量の推移

 高島屋大阪店で午前5時半から並んだという奈良県香芝市の女性(48)は「口当たりが良くてフルーティーな味わい」と魅力を語る。母親(79)とともに計4本を手に入れたが、一部は贈答品にするつもりで、「珍しい品なので相手も喜んでくれる。値段以上の値打ちがあります」と言い切る。

 同店では、昨年3月から月に1度、獺祭を限定販売しているが、テレビなどで頻繁に取り扱われたことで問い合わせが殺到。「人気が沸騰している」(担当者)状態だという。

 「米を削ることで雑味がなくなる。獺祭に限らず、今は純米酒や吟醸酒といったこだわりの地酒が人気になっています」と、同店の日本酒バイヤー、北一枝さん(49)。雑誌などでよく取り上げられる「十四代」「而今(じこん)」といった地酒もプレミアム銘柄の代表格だという。

「山田錦」調達できず

 日本酒業界は長らく〝冬の時代〟が続いてきた。国税庁によると、清酒の生産量は昭和48年度の142万キロリットルをピークに減少。平成25年度には前年度より若干持ち直したがピーク時の3分の1の44万キロリットルだった。全国の蔵元の数も減少傾向が止まらない。

 これとは裏腹に、高品質の純米酒や吟醸酒、大吟醸酒の生産は伸びている。さらに海外で日本酒人気が高まり、輸出が急増。国税庁によると、平成25年の輸出額は105億円で、10年前の約2・7倍に伸びた。

 日本酒は、精米歩合が低くなるほど多くの原料が必要になる。しかし、高級銘柄に使われる山田錦を含む酒米も生産調整対象に含まれていたため、原料が急激に不足した。

 「ここ10年ほど、業界内では山田錦の取り合いが続いています」

 「福寿」の銘柄で知られる神戸酒心館(神戸市東灘区)の営業推進部長、坂井和広さん(52)はそう語る。福寿の純米吟醸酒は人気にもかかわらず、使用する山田錦の調達が困難なため、品薄状態が続いている。

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