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脂の乗りがいい幻の高級魚「スマ」の越冬に成功 和歌山

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脂の乗りがいい幻の高級魚「スマ」の越冬に成功 和歌山

全長35センチまで成長したスマ=和歌山市

 マグロの近縁にあたる回遊魚で、脂の乗りがよくおいしいながらも日本ではほとんど獲れない「スマ」について、飼育技術を研究している和歌山県水産試験場(和歌山県串本町)が、昨年8月末に産まれた個体の越冬に成功し、体長約35センチまで成長したと発表した。同研究所は「スマの養殖の普及につながる成果。県の養殖業の振興につながれば」と期待している。

 スズキ目サバ科のスマは味も良好で成長が早いが、インドネシアやフィリピンなど南方が生息地のため、「幻の高級魚」とされている。同研究所では平成25年、成長したスマを海上のいけすに移して養殖を試みたが、体力が十分ついていない状態で海水温が急激に低下し、約2200匹が全滅。そこで昨年は、エサを従来の配合飼料からイカナゴに変更し、いけすに移す前段階で体力向上を図った。昨年10月ごろに約670匹をいけすに移して養殖を開始。4カ月たって約450匹が生存し、体長約35センチ、約500グラムまで成長した。同研究所担当者は「イカナゴに変えてからエサの食いもよく、冬を乗り越えられる体力を養えた」と話す。

 研究所では今後、約9カ月かけて出荷サイズとなる体長45センチ、1・5キロまで成長させる方針。また、生産開始時期を春ごろに早めて、より個体の体力をつけさせる方法を探るという。

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