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【衝撃事件の核心】自ら命を絶つオレオレ詐欺被害者のもう一つの悲劇 「なぜだまされた」家族から責められ自責、孤独、苦悩

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【衝撃事件の核心】
自ら命を絶つオレオレ詐欺被害者のもう一つの悲劇 「なぜだまされた」家族から責められ自責、孤独、苦悩

オレオレ詐欺に遭い自殺した人の遺族から多くの相談を受ける篠原鋭一さん=千葉県成田市

 「おばあちゃんは犯罪者じゃないのに」

 このほか、70代の父親がオレオレ詐欺に引っかかり自殺したという関東地方の男性は、父親が生前、「だました人間より俺の方が悪いのか」と言っていたことを打ち明けた。

 父親は、「株で失敗して会社に損害を与えた」という男性をかたったウソを信じ、500万円をだまし取られた。同じく身内から激しく非難された末に自殺していた。

孤立し、狙われる高齢者

 オレオレ詐欺でだまされるのはいつも、高齢者。お金を出す相手が〝息子〟や〝孫〟といったかけがえのない相手だからこそ被害に遭うとみられる。

 篠原さんが過去に相談に乗った中で、200万円をだまし取られたという高齢男性は「俺にこんな金はいらないんだ。孫のためになるならと喜んで払ったのに」と嘆いた。

 被害者が苦しみ、時には自殺さえしてしまう背景には、高齢者が孤立しがちな社会情勢があると考えられている。

 警察庁によると、昨年の特殊詐欺被害の78・8%(1万540件)が65歳以上の高齢者だった。これを8つの類型別でみると、オレオレ詐欺で被害を受けた高齢者は全体の実に92・1%を占めていた。

 一方、平成26年の高齢社会白書によると、1人暮らしの高齢者は、昭和55年には高齢者全体の8・5%だったが、平成24年には16・1%にまで増加している。

 希薄になる家族とのつながり。だが、オレオレ詐欺はそのわずかに残された関係さえも断ち切ってしまう。

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