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悲願「北陸新幹線」より「空の便」?富山なぜ「首都圏へは航空機で」奨励

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悲願「北陸新幹線」より「空の便」?富山なぜ「首都圏へは航空機で」奨励

富山~東京駅間の北陸新幹線と航空機の「時間」「正規運賃」「割引運賃」の比較。どちらを選ぶのかは抱える事情次第 富山~東京駅間の北陸新幹線と航空機の「時間」「正規運賃」「割引運賃」の比較。どちらを選ぶのかは抱える事情次第

 ただ、空路の場合は富山駅前から富山空港までのバス代410円のほか、羽田空港の使用料290円、東京駅までの運賃(京浜急行とJR利用)580円も必要で、新幹線との差額は750円に縮まる。また、乗り換えを含めた所要時間も2時間45分前後と、新幹線より約30分~約1時間余計にかかる。

 新幹線にも割引切符がある。クレジットカードを利用し、乗車前日の午後11時までにインターネットで予約すれば富山-東京間は1万1450円。会員登録が必要だが、特割利用の空路(バス代など含む)より530円安い。JR西日本の担当者は「東京23区内のどの駅で降りても富山から同じ料金。東京で切符を買い直す必要もない」とアピールする。

 3月4日に富山県と同様に通知した富山市の給与担当者は「新幹線が安ければ当然鉄道を使う」と話すが、市は2月27日付で「私的な旅行でも積極的に航空機を使ってほしい」との通知を出していた。

なくせない「空路」

 自治体が航空機利用を“奨励”するのはなぜか。

 市の担当者は「空路の廃止を防ぎ、路線を維持したいという思いがあった」と打ち明ける。一般的に新幹線の所要時間が4時間未満であれば新幹線を選ぶ傾向が強いとされ、新幹線が2時間余りの富山-東京間の空路維持は喫緊の課題だ。

 例えば、北海道や九州へ空輸されている富山名物「ますのすし」も、「空路がなくなれば鮮度が落ちて販売が難しくなる」(市交通政策課)という。

 ANAによると、新幹線開業前は定員270~335人の中型機を使用していたが、開業後は166人の小型機に段階的に変更。「便数を減らすと利便性を損なう。まだ様子見」(担当者)のためだ。

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