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【戦後70年・回想録(下)】「よっしゃ、これでグラマンに勝てる」零戦・紫電改パイロットが語る…心に焼き付く記憶

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【戦後70年・回想録(下)】
「よっしゃ、これでグラマンに勝てる」零戦・紫電改パイロットが語る…心に焼き付く記憶

零式艦上戦闘機(零戦)

 日本の戦闘機は軽く作っていたので、そうはいかなかった。しばらくして、もう1機。火を噴いて落ちていった。「またやられた!」。たまたま下に潜水艦が浮上してきた。それ目がけて落ちていき、戦死した。みな同期生であり、日ごろ一杯飲んだり外出したりして仲良くしていた人間です。もう一人、甲種予科練の先輩だった人。彼も攻撃でやられてヤップ島に墜落した。すぐに私は着陸して駆けつけたが、残念ながら飛行機は燃え、遺体も真っ黒けになってしまった。体当たりをして死ぬのが分かっているのに、「お前も安心して行け。次は俺が行ったるぞ」という気持ちだった。17、18の若者が、国を思い国のために死んでいった。

司会: 昭和19年10月27日に神風特別攻撃隊忠勇隊の直掩隊(ちょくえんたい)(護衛部隊)として、特攻の護衛をしていた際の話を

 群馬県の中島航空機の太田飛行場へ飛行機を取りに行って10月26日、フィリピンに帰った。マバラカットという特攻基地で、晩飯を食べて一杯飲んでいたら「今日内地から空輸で来た連中、集合!」と呼ばれた。「明日5人マニラから出撃する特攻隊の直掩隊で行くから、名前を呼ぶ」。それで私の名前が呼ばれた。「せっかく来たのに。もう1日くらい休ませてくれたらええのに」と、思ったけど言えない。

 翌日、フィリピンのニコロス基地へ行った。上を飛んでいるときに下を見たら、特攻機が4機、爆弾を積んで並んでいた。「ああ、あいつを直掩するんだな」。レイテ湾まで敵に遭わず行くと、下はもう敵の船でいっぱい。バンバン撃ってくる。VT信管といって、弾が飛行機を追いかけてくる。不思議だった。そのときは1機出撃してたんで、3機で直掩した。

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