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【心に寄り添う、歌う尼さん(5)】東日本大震災で支援活動「希望を持とうよ」と伝えたい シンガー・ソングライターで僧侶、やなせななさん

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【心に寄り添う、歌う尼さん(5)】
東日本大震災で支援活動「希望を持とうよ」と伝えたい シンガー・ソングライターで僧侶、やなせななさん

やなせななさん(大塚聡彦撮影)

 --平成23年に起こった東日本大震災は、やなせさんにとっても大きな出来事でした

 やなせ 応援してくださる方やスタッフがたくさんいたので売れない頃から東北にはよく行き、震災の2週間前にも宮城県で活動をしたばかり。そうしたお世話になった方が被災したと聞き、目の前が真っ暗になるくらいの強い衝撃を受けました。何か自分ができることがしたいとその年の5月に福島県に震災後初めて訪れ、その後も何度も東北へ行って避難所やお寺で慰問コンサートを開いたり、「まけない!タオル」プロジェクトという支援活動に携わったりしました。

 --震災の復興支援歌を何曲も作られました

 やなせ 宮城県山元町にある徳本寺・徳泉寺住職の早坂文明さんと震災の前から知り合いだったのですが、早坂さんのお寺の一つが東日本大震災で被災して流され、檀家(だんか)の方もたくさん亡くなられました。震災後、早坂さんが詩を持ってきて「これにななさんの曲をつけてほしい」といわれて作ったのが、「ひとつの心」という歌です。自分が協力できるならとこの曲を歌っているうちに、自分自身の言葉でも被災した方のつらい気持ちに少しでも寄り添いたいという思いがわき起こり、「春の雪」という歌を作りました。そうした活動を続けるうちに東北でも私の歌を楽しみにしてくださる方が増えたことはとてもうれしく、励みになりましたね。

 --さまざまな出来事を乗り越え、昨年でデビュー10周年。平成22年には生家の教恩寺の住職も継職されました

 やなせ デビューしてからは長いようで短いようで、という感じですね。10年前のこと思い返すとすごい昔のように感じるけれども、やってきたことはあっという間に過ぎていった。夢中の10年間でした。住職を継ぐのを決めたことについては、私自身が大学で僧侶について専門的な勉強をしたこともあるのですが、がんを経験したことも大きかったですね。

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