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【衝撃事件の核心】盗まれた「企業秘密」~エディオン事件 遠隔操作ソフト仕込み、元部下に〝スパイ行為〟 裏切りの一部始終

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【衝撃事件の核心】
盗まれた「企業秘密」~エディオン事件 遠隔操作ソフト仕込み、元部下に〝スパイ行為〟 裏切りの一部始終

エディオン情報不正取得事件の構図

 フルスピードを出す原動力となっていたのは、かつての勤務先から盗み出した情報だったのだろうか。長くリフォーム事業に従事した経験を買われ、上新ではリフォーム分野の部長として迎えられた。上新には中途採用制度はなく、実績とノウハウを期待しての異例の採用だったという。

遠隔操作ソフトと協力者の存在

 笹沢容疑者による営業秘密の不正取得は、主に2通りの手口が確認されている。

 一つは、入念に準備された計画的犯行だ。

 笹沢容疑者はエディオンに在籍していた25年秋、エディオン社内のPCに、遠隔操作ソフトを無断でインストール。そして、エディオンを退職して上新に再就職した後に、上新から貸与されていたPCを操作し、営業秘密データ4件を不正に転送させた。

 エディオンの社内PCを操作するには、IDやパスワードが必要で、それは遠隔操作するとしても同じこと。不正取得は不可能にも思えるが、エディオンは事務作業の都合から、退職後90日間は「元社員」のIDなどを有効にさせていた。笹沢容疑者はこうしたすき間を突いて、情報を盗み出すことに成功した。

 もう一つは、協力者の存在。笹沢容疑者は、かつての部下だったエディオンの現役社員(43)にメールで情報をもらっていた。

 この社員は、かつて笹沢容疑者と同じくエディオン子会社に勤め、笹沢容疑者が本体に移った1年後、後を追うようにエディオンに入社。笹沢容疑者が上新に転職するまで長く、上司と部下の関係だった。

 社員は、笹沢容疑者に営業秘密を含むPDFファイル1件をメール送信したとする不正競争防止法違反(営業秘密の複製・開示)容疑で2月3日、府警に逮捕され、懲戒解雇された。社員は後に処分保留で釈放されるが、府警の調べに対し「元上司の笹沢さんに頼まれた。20年以上世話になった人だ」と供述したという。

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