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【関西の議論】“迷走”火葬場移転 頓挫した「ドリームランド」跡地案…他人事ではない「4日待機」

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【関西の議論】
“迷走”火葬場移転 頓挫した「ドリームランド」跡地案…他人事ではない「4日待機」

 奈良市内に1カ所しかない市営火葬場(同市白毫寺町)の移転問題が迷走している。稼働から100年を迎える現火葬場は老朽化が激しく市は移転の方針を示しているが、移転候補地の住民らから猛反発の声があがっているからだ。一方、「超高齢社会」を迎えて市内でも死亡者数が増えているが、現状の施設だけでは対応しきれず、最大で4日間もの“待機”が発生するなど事態は深刻化している。市は平成32年度までの工事完了を目指して今月中に土地調査を始める方針だが、地元の同意が得られないまま“期限”を迎えようとしている。(山崎成葉)

深刻な老朽化、迫る使用期限

 現火葬場は、大正5(1916)年に開設され、2度の大規模改修工事を実施している。市によると、県内の火葬場で最も古く、老朽化は深刻だ。土地の所有者である宗教法人や地元住民からも移転の要望が出されたため、市は平成20年に東へ約1キロ離れた横井町の山林を移転候補地に挙げた。

 ところが、21年に就任した仲川げん市長は「市内全体で再度、候補地を検討したい」と白紙撤回。24年には、市が固定資産税滞納で土地を差し押さえた「奈良ドリームランド」跡地の一角が新たな候補地として浮上した。すると、今度は地元住民らが約7400人分もの反対署名を提出したうえ、所有者の同意も得られないまま頓挫。26年度をめどとしていた移転時期も、見直しを余儀なくされる事態になった。

 一方、現火葬場についても、使用期限が迫っている。

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