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【関西の議論】「美しい国」下から読むと「憎いし苦痛」 安倍首相〝口撃〟の元民主議員が自民入り 兵庫選出、和歌山所属の“怪”

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【関西の議論】
「美しい国」下から読むと「憎いし苦痛」 安倍首相〝口撃〟の元民主議員が自民入り 兵庫選出、和歌山所属の“怪”

 「美しい国、逆から読むと、憎いし苦痛」。第1次安倍晋三政権時の平成18年10月の衆議院本会議。代表質問に立った兵庫12区選出で当時、民主党に所属していた山口壮(つよし)氏(60)はこんな言葉遊びを披露、野党席から大きな拍手がわき起こった。それから約10年。山口氏は民主党を離党し、兵庫県でなく、和歌山県支部連合会の所属という形で、かつて中傷に等しい〝口撃〟を向けた安倍氏が率いる自民党に入党することになった。「吉田茂元総理を理想として、リベラルな保守を掲げる私の立ち位置は変わっていない」と強調する山口氏。政党を変え、さらに選出選挙区と異なる県連に所属する異例のケースに、地元議員や有権者からは困惑の声も上がる。不自然に映る移籍劇の裏で何があったのか。(中村雅和、秋山紀浩)

「山口王国」兵庫12区

 兵庫県西部の兵庫12区(たつの市、相生市など)は、かつて自民党旧河本派領袖の河本敏夫・元通商産業相の地盤だった、中選挙区時代の旧兵庫4区の大半を占める。旧兵庫4区は、旧福田派や旧田中派の議員も輩出する県内屈指の自民王国として知られていた。

 平成8年、政界を引退した河本氏の地盤を引き継いだ三男の三郎氏としのぎを削ったのが当時、新進党幹事長の小沢一郎氏に見いだされた外務官僚、山口氏だった。

 相生市出身で東大法学部卒業後、外務省に入った。政治とは縁遠い普通の家庭で育ち、「地盤・看板・カバン」を持たないものの、7年に外務省を退職。8年の衆院選で新進党公認候補として兵庫12区から立候補し、三郎氏と激しい選挙戦を展開したのだ。

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