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【世界を読む】「イスラム国を最も悪用しているのは中国だ」との指摘…自治区を脱出するウイグル族を「テロリスト」と決めつける

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「イスラム国を最も悪用しているのは中国だ」との指摘…自治区を脱出するウイグル族を「テロリスト」と決めつける

雪に覆われたウルムチ市内。冬の寒さより厳しい中国当局の圧政で、故郷を捨てるウイグル族が増えている=2014年12月8日(ロイター)

 中国新疆ウイグル自治区から脱出、亡命を図るウイグル族が増えている。習近平政権の過酷な弾圧から逃れるためとみられ、タイの施設には数百人規模が収容され、民族・言語的に近いトルコに保護を求める“避難民”も目立ってきている。中国当局はウイグル族が過激組織「イスラム国」とつながっているとし、「テロ対策」を強調しているが、一方で「国家テロ」を正当化するためのプロパガンダだという指摘もされている。ウイグル族の悲劇は終わらない。

結核で3歳児が死亡…口が避けてもウイグル人とは言わない

 「暑さとムシムシした気候に苛(さいな)まれて皮膚病にかかっている。セメントの地面に寝て、風呂に入ったり、洗濯をしたりできるところもない」

 ドキュメンタリー番組を撮るため、タイ南部の密入国者拘留センターを訪ねた在外ウイグル人映画制作者の男性は、自由アジア放送に対し、収容者の様子をこう語った。

 同放送によると、タイ南部には現在、拘留センターが6カ所開設されている。300人以上いるという収容者の国籍は、はっきりとはわからない。彼らは自らをトルコ人だと主張してはいるが、命からがら中国から逃れてきたイスラム教徒のウイグル族であることは間違いないようだ。昨年3月、マレーシア国境に近いゴム農園で働かされているのが発見され、移送された。収容者には女性や子供が半数程度含まれ、結核で3歳の男児が死亡するなど、劣悪な環境の改善を訴えてハンガーストライキも起きている。

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