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【衝撃事件の核心】
出向先の被災地「街コン」で出会い結婚隠し交際、女性殺害の凶行に及んだ26歳巡査長の「卑劣」 大阪府警「最低最悪の不祥事」

玄関は施錠され、室内に荒らされた形跡もなかった。白田さんは冬用のコートを着たズボン姿。靴下も履いており、外へ出かけるような服装だった。
遺体に目立った外傷はなく、室内に不自然な点も見当たらなかったが、詳細に調べると、首に締められたような痕がうっすらと残っていた。
府警は殺人事件とみて捜査を開始。同日夕、交友関係から判明した水内容疑者を府警本部に呼び、事情を尋ねると、何食わぬ顔でこう答えたという。
「白田さんのことは知っています。でも、殺されたなんて知りません」
史上4人目の逮捕者
水内容疑者ら関係者への聞き込みと平行し、府警は現場の検証作業も実施。自宅マンションの防犯カメラの捜査では不審な男の姿が確認された。
午前7時45分ごろ、顔を隠すように黒いフードとマスクをした男がマンションを訪れ、エレベータに乗り込んだ。午前8時45分ごろには、非常階段を使って階下に降りてきた男がマンション入り口を通過する様子が記録されていた。上着が薄茶色のジャンパーに変わっていたが、約1時間前の男とよく似ており、同一人物と推定できた。大柄で若い男。水内容疑者と似ていた。
捜査員らの間に不穏な空気が漂い始める中、水内容疑者が犯行時間帯、どこかに外出していたことも判明した。
当初「つぶす」存在とも考えられた水内容疑者は、次第に重要参考人の位置づけになった。そして日付が変わった25日、水内容疑者は供述を一転させた。
「私がやりました。ベルトで首を絞めて殺しました」
昭和58(1983)年の巡査部長による交際相手射殺事件以降、大阪府警の現職警察官が殺人容疑で逮捕されたのは、4人目だった。