産経WEST

【大阪国際女子マラソン】「マラソンの恐怖は克服できた」重友、弱気の殻破り、粘って日本人最高の3位

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【大阪国際女子マラソン】
「マラソンの恐怖は克服できた」重友、弱気の殻破り、粘って日本人最高の3位

 弱気だった自分の殻を破った。両手を広げて3位でゴールした重友の表情には充実感すら漂っていた。前回大会は悪夢の64位。「後半落ちてしまうレースを振り払いたい気持ちだけだった」。中盤まで並走したガメラにどんどん引き離され、表情がゆがんでも、泣きそうになっても、必死にゴールを目指した。

 5キロすぎに早くも前に出たガメラに対し、9キロ手前で集団から抜け出し、前を追う積極性をみせた。前回大会の恐怖もちらりと頭をよぎったが「体が反応していたので、いってもいいかなって…」。体が動いたのには理由がある。

 昨年は春先から夏場まで思うように走れない時期が続いた。夏にチームから離れ、天満屋の主将としての先輩でもある泉有花マネジャーと2人だけで北海道に合宿に出かけたとき。マネジャーから「新たな練習メニューに取り組んでみては」と提案を受けた。

 走るだけでなく、マウンテンバイクやジョギングマシンを使った練習を取り入れ、「これまでうまく使えていなかった股関節や太ももを動かすことができた」。新たな試みは新鮮でもあった。

 泉マネジャーは心の相談にも乗ってくれた。3年前の大会でマークした2時間23分23秒という自己ベストにとらわれ、完璧を求めすぎていた自分を優しい言葉で励まし、練習にも楽しんで取り組めるようになった。

 終盤は明らかに失速した。それでも、「また(前の走者が)見えてくるかもしれないと前向きな気持ちで走れた。マラソンの恐怖は克服できたかな…」。潜在能力はピカイチのランナーが“走る喜び”をようやく取り戻した。(丸山和郎)

「産経WEST」のランキング