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「学校は安全な場所であってほしい」事故から8年…逆転勝訴に父訴え 部活熱中症裁判

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「学校は安全な場所であってほしい」事故から8年…逆転勝訴に父訴え 部活熱中症裁判

 「おめでとう」。法廷を出た両親は車いすに近づき、会話できない娘の手を握りしめた。約8年前に高校の部活中に熱中症で倒れ、重度の障害が残った女性(24)と両親が兵庫県に損害賠償を求めた訴訟。22日の逆転勝訴判決後に会見した父親(52)は「学校は安全な場所であってほしい。二度と同じような事故を起こさないでほしいと願って娘と生きていきたい」と話した。

 平成19年5月24日、中間テストの最終日だった。午前2時過ぎまで勉強していた女性は寝不足のまま登校した。

 責任感の強い努力家。所属する硬式テニス部では部員の信頼が厚く、顧問直々に主将を任された。その日も顧問が考えた練習メニューをもとに、休憩を挟まず他の部員と練習を続けた。気温は25度を超えていた。

 倒れたのは、大阪高裁判決が「負荷は相当重い」とした練習メニューの終盤。部員の先頭を切ってランニング中に突然意識を失った。以降、女性は手足が動かず、言葉を発することもできなくなった。

 21年5月以降は在宅介護となり、夜は2時間おきに両親が交代で起床し、床ずれを起こさないよう女性の体勢を入れ替える。食事はチューブで胃に栄養を送っているが、リハビリの成果でようやくヨーグルトが食べられるまでになった。

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