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【日本人の座標軸(27)】教育理念まとめた「開門の章」現在でも中・高生の座右の書に

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【日本人の座標軸(27)】
教育理念まとめた「開門の章」現在でも中・高生の座右の書に

兵庫県立高校の入学式。教育理念をまとめた「開門の章」を読んでほしい

 五、「願」がなければ修行の必要はない。学校に入ることも無用のことである。的なき矢は放つ必要がなく楫(かじ)なき船はやるに及ばぬと同様である。

 六、「願」は自己に対する誓でもあるばかりでなく天地神明に対する誓であるから度々変更すべきものではない。且(かつ)や人生は短く光陰は還らず一代唯一の「願」に活くるを常態とすべきである。

 七、人間は二度生まるゝといってもよいのである。一度は身体を以て生まれ一度は「願」に生まるゝのである。初めの生まれは動物的の生まれであるが後の生まれは人間的の生まれである。「願」なきものは人間としての意義をもたぬ所謂(いわゆる)酔生夢死の徒である。

 八、此の「願」は第三神戸中学校の教育の門を開く鍵であるが又一代の運命を開拓する鍵ともなる。故に之を「入門第一の鍵」といふのである(以下略)》

 この『開門の章』は但馬の中・高生にも与えたい。今も長田高校の新入生に配られており、生徒は座右の書としていると聞いている。

■足立勝美(あだち・かつみ) 兵庫県立高校教諭、県立「但馬文教府」の長、豊岡高校長などを務め、平成10年に退職。24年、瑞宝小綬章受章。『教育の座標軸』など著書多数。個人通信「座標」をホームページで発信。養父市八鹿町在住。鳥取大農学部卒。76歳。

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