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【神武・海道東征】イハレビコ誕生(5)建国の大業祈り 身を引いた妻

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【神武・海道東征】
イハレビコ誕生(5)建国の大業祈り 身を引いた妻

吾平津神社に建つアヒラツヒメの像=宮崎県日南市

 「ご祭神は明治まで乙姫大明神と称していました。甲に対する乙。アヒラツヒメは大和に行っても正室になれないと見越して身を引かれたのだと思います」

 同神社の日高久光宮司はそう話す。建国の偉業を支えた女性の物語もしっかり記紀は記録しているのである。    =第1部おわり(第2部に続く)

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 この連載は川西健士郎、佐々木詩、地主明世、兵頭茜、安本寿久が担当しました。

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【用語解説】日向三代の妻たち

 ニニギノミコトからヤマサチビコ、ウガヤフキアエズノミコトというイハレビコの曽祖父から父までを日向三代という。それぞれの妻が凛(りん)として気丈な女性であったことが共通点だ。

 ニニギの妻、コノハナノサクヤヒメは夫に、胎児の父を疑われ、火中出産して潔白を証明した。ヤマサチビコの妻、トヨタマビメは出産の姿を見ない約束を破った夫に悲しみ、海の国へ帰った。ウガヤフキアエズの妻、タマヨリビメは、残してきた子を案ずる姉、トヨタマビメの願いでウガヤフキアエズを育て、やがて結ばれてイハレビコら4子を産んだ。

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【用語解説】交声曲「海道東征」

 詩人・北原白秋(きたはら・はくしゅう)が記紀の記述を基に作詩し、日本洋楽の礎を作った信時潔(のぶとき・きよし)が作曲した日本初のカンタータ(交声曲)。国生み神話から神武東征までを8章で描いている。

 皇紀2600年奉祝事業のために書かれ、戦前は全国で上演されて人気を集めたが、戦後はほとんど上演されなくなった。昨年の建国記念の日、白秋の郷里・熊本で復活上演され、話題になった。

 白秋の詩は、記紀の古代歌謡や万葉集の様式を模して懐古的な味わいがあり、信時の曲は簡潔にして雄大と評される。

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