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【デビュー】
星組でサザエさん波平を…ジェンヌから撮る側に 写真家「かりん」さん

約5年在籍した宝塚歌劇団を退団した後、写真家に転身した四(し)方(かた)花(か)林(りん)さん(25)。星組に在籍し、華やかだった舞台で活躍した「撮られる側」の世界から、「撮る側」へと立場を変え、人物写真を中心にした作品を発表し続けている。「アートに以前から興味があった。原点に戻ってきた感じ」と表情を引き締める。
--タカラジェンヌから写真家へと転身し、周囲の環境も大きく変化しましたか
宝塚時代は、楽しかったが踊りも歌も得意じゃなくて、毎日付いていくのに必死だった。4歳から油絵をやっていてアートに興味があったので、元々やりたいことに戻ってきた感じです。
--宝塚歌劇団に入団したきっかけは
神戸に住んでいたのに、中学2年まで宝塚を見たことがありませんでした。化粧が濃いのが怖くて、見るのをためらっていて…。でも、見たらすてきで、何となく“私はここに入るんだ”と感じました。
--宝塚といえば受験競争が厳しいことでも有名ですね
歌をやったことがなくて、譜面も読めなくて、「『ド』はどこ?」という勉強から始めました。バレエも好きでやっていた程度で、それまでは真剣じゃなかった。中学3年のときに1回目の受験をしましたが、1次試験で落ちました。負けず嫌いで、高校入学後、1年間必死にレッスンをして、高校1年のときに合格しました。
《平成18年、宝塚音楽学校に94期生として入学、2年間の研修ののち20年、娘役「ひなたの花(か)梨(りん)」としてデビューした》
初舞台は月組の「ME AND MY GIRL」。ラインダンスとタップダンスをしました。衣装がかわいくて、うれしかった。
--その後、星組へ配属されました。印象的な思い出はありますか
「ノバ・ボサ・ノバ」の舞台です。宝塚で何度も再演されているブラジルが舞台のショーで、黒塗りで裸足になって踊りました。