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【ビジネスの裏側】「純正vs再生」カラープリンター交換用インクめぐる仁義なき戦い

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【ビジネスの裏側】
「純正vs再生」カラープリンター交換用インクめぐる仁義なき戦い

家電量販店の売り場に山積みされた、インクジェット式プリンター用のインクのリサイクル品=大阪市北区のヨドバシカメラマルチメディア梅田

 年賀状の印刷などで活躍するインクジェット式カラープリンター。その交換用インクをめぐり、純正品のメーカーとリサイクル(再生業者)でせめぎ合いが続いている。再生業者は使用済み容器を回収し、独自にインクを再充填して安く販売するが、メーカー側は事前に暗号処理したIC(集積回路)チップを容器につけ、再充填後は残量を表示させない措置で対抗する。国内インク市場の縮小が続くなか、再生業者は“暗号突破力”に磨きをかけシェア拡大を狙う。(織田淳嗣)

 解析に64万年

 「インク残量は正しく表示されませんが、ご使用いただけます」

 ある再生業者が販売している交換用インク容器の箱には、こんな注意が書かれている。この容器を使う場合、プリンターの設定を変更し、残量表示を無効にしなくてはならない。プリンターが「インク残量ゼロ」と認識し、印刷ができないからだ。

 これはメーカー側が事前に容器に施したICチップの暗号処理によるものだ。容器は一度使い切ると、ICチップに残量が「ゼロ」と記録される。再生時に残量データを再び「満タン」に書き換える必要があるが、そのための残量データの初期化を暗号が阻んでいるのだ。

 再生品は、インクジェット式カラープリンターに使用されるインクの使用済みの容器を業者が回収。自分たちでインクを詰めるため純正品より2~3割安いことが強みだ。再生業者がICチップを交換するのは、膨大な手間と費用がかさむため現実的ではない。ある業者は「ここ数年で暗号が強力になってきた。10台のコンピューターを連結しても解析に64万年かかるとの計算が出た暗号もある」と明かす。

 攻防激化

 再生業者からは、「省資源や環境保護のためのリサイクルの妨害」との声も上がる。

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