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【神武・海道東征】イワレビコ誕生(3)幼い心に映る「水穂」の原風景

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【神武・海道東征】
イワレビコ誕生(3)幼い心に映る「水穂」の原風景

皇子原公園に建つ、イハレビコをモチーフにした像。活発な幼少期を想像させる=宮崎県高原町

 「稲作を広めることを話し合ったのでしょう。稲作が普及することで日本は豊かな水穂国となった」

 松坂宮司は、種籾を手に高原を後にするイハレビコの姿を想像している。     

 ◇◇

【用語解説】稲作普及伝承

 考古学では、初代神武天皇は実在が証明されていない。21代雄略天皇の祖先8代の系譜が刻まれた稲荷山(いなりやま)古墳(埼玉県行田市)出土の鉄剣などから、実在が認められる最も古い天皇は10代崇神天皇で、古墳時代初期と考えられる。

 神武天皇が稲作を広めたとする伝承は、水田農耕の始まりを想起させる。稲が日本に伝来したのは縄文時代だが、当初は陸稲。水田農耕は弥生時代前期に九州から西日本に波及し、生産性が飛躍的に向上した。この時期に稲作技術を広めた人物がいたことは、歴史的に間違いない。

【用語解説】交声曲「海道東征」

 詩人・北原白秋(きたはら・はくしゅう)が記紀の記述を基に作詩し、日本洋楽の礎を作った信時潔(のぶとき・きよし)が作曲した日本初のカンタータ(交声曲)。国生み神話から神武東征までを8章で描いている。

 皇紀2600年奉祝事業のために書かれ、戦前は全国で上演されて人気を集めたが、戦後はほとんど上演されなくなった。昨年の建国記念の日、白秋の郷里・熊本で復活上演され、話題になった。

 白秋の詩は、記紀の古代歌謡や万葉集の様式を模して懐古的な味わいがあり、信時の曲は簡潔にして雄大と評される。

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