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【河村直哉の国論】
展望・平成27年:「日本を大切にしたい」との多くの人の思い 戦後70年…中韓の仕掛ける歴史戦、日本人はひるまず立ち向かう
建国記念の日に、フルオーケストラで「海道東征」を歌い上げる合唱団。聴衆約1300人を魅了した=平成26(2014)年2月11日、熊本市(大森貴弘撮影)
新春の清気にひときわ粛然たるものを感じるのは、この新しい年が日本の戦後の大きな曲がり角になる予兆に満ちているからだろう。それは明るい予兆である。日本はこの一年、さまざまな逆風にさらされるだろう。だが日本人はひるまず立ち向かっていくだろう。筆者にはそんな予感がする。あけまして、おめでとうございます。
神は戦後、封印された
この予感の理由は、今年が戦後70年という節目の年であり、そしてその戦後のいびつさを正そうとする日本人の姿をあちこちで見るからだ。中国、韓国からのこのところの日本攻撃、あるいは朝日新聞の慰安婦問題に対して、ごくふつうの日本人の、静かだが義憤を秘めたまっすぐな目、たどたどしくても義を通そうとする正直な声に、筆者は昨年一年間、いろんなところで出会ってきた。この国を大切にしたいと多くの人が思っていると、筆者は確信している。
日本がさらされることになる逆風とは無論、歴史戦争だが、まずはそれを離れて、ここで二つの詩を引こう。
「神坐(ま)しき、蒼空(あをぞら)と共に高く、/み身坐(ま)しき、皇祖(すめらみおや)。/●(はる)かなり我が中空(なかぞら)、/窮(きは)み無し皇産霊(すめらむずび)、/いざ仰げ世のことごと、/天(あめ)なるや崇(たか)きみ生(あれ)を」
(●=「むじなへん」に『兄の口が白』、に「二点しんにゅう」)
北原白秋の詩、信時潔(のぶとき・きよし)作曲によるカンタータ「海道東征(かいどうとうせい)」の冒頭部。気高く、晴れやかにまた清らかに歌い出される。神話の神武東征を題材とし、日本と西洋の古典を融合させた音楽史上に残る傑作といってよい。全8章から成るこの曲で、日本という国の崇高さ、美しさが、雄大に可憐(かれん)に歌われている。
だがこの曲は戦後、封印され、忘れられた。神武天皇の即位の年を起点とする皇紀2600年を祝う奉祝曲として、昭和15(1940)年に発表された曲だった。戦争にかかわった一切を断罪し、あるいは蓋をする戦後の風潮のなかで封印され、忘れられたのである。ちなみに信時は「海ゆかば」の作曲者でもある。この比類ない音楽も戦後、封印された。
