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【ダイエーホークス創世記(3)】父子鷹に“事件” 寝業師の父 vs 王道の御曹司

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【ダイエーホークス創世記(3)】
父子鷹に“事件” 寝業師の父 vs 王道の御曹司

日本ハムファイターズ戦で、福岡ダイエーホークス8回の追加点に万歳し喜ぶ中内正オーナー代行。左は、中内功オーナー=平成10(1998)年8月29日、福岡ドーム

 「まさか、受けるんじゃないだろうな!」。興奮してオーナー室に押しかけた私に正代行は「当たり前だろう!」と怒鳴り返した。

 「根本ホークスなんてオレは絶対に認めない。それでも親父たちがゴリ押しするなら、ホークスには新しくできるドーム球場は一切使わせない。そのまま平和台球場でやればいい。ドームは巨人や阪神の試合や他のパ・リーグの試合をやる。コンサートやイベント企画でやっていくさ」

 私はすぐさま代行の話を原稿に仕上げた。

 『オーナー代行 根本ホークスを完全拒否』『鷹に父子対決 勃発!

 だが、その原稿は出稿されることはなかった。「3日間待ってくれ。とにかく親父と話をしてくる」と彼が東京へ戻ったからだ。

 正代行を中心にして“一枚岩”と思われたダイエー。なぜ、こんな動きが起こり、しかもこの時期まで分からなかったのだろうか。それは正代行の油断であり「オレのやることに反対者はいないはず」と思い込んでいた御曹司ゆえの甘さだったかもしれない。

先帝にゴマすり、延命を図った守旧派たち

 実は今回、新しく生まれ変わるのは球場やユニホームそして監督ばかりではなかった。正代行はこれを機に球団社長をはじめとした“父寄り”といわれた重役たちをフロントから一掃しようと考えていた。その動きを察知した彼らが密かにオーナーを説得し、根本擁立で自分たちの延命を図っていたのだ。

 それにしても編成の責任者としての根本なら最高の評価はできても、監督の能力となれば誰が見ても上田利治の方が数段優っている。それなのになぜ「監督」なのか。実は根本招聘の裏にはもう一つの構想「世界の王をダイエーに呼び込む」という目的が隠されていたのである。   (田所龍一)

   =敬称略(次回「1兆円の夢、『世界の王』に生卵」は1月4日に掲載)

 ◇

注)中内功オーナーの「功」=正しくは、「功」の「力」を「刀」に換えた字

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