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【女子マラソン】「Qちゃん2世」中里麗美、病気乗り越え復活誓う

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【女子マラソン】
「Qちゃん2世」中里麗美、病気乗り越え復活誓う

中里麗美

 総勢481人がエントリーした第34回大阪国際女子マラソン。やむを得ない事情で出場を断念したが、本来ならリストに名を連ねていた日本代表経験者がいる。2011年大邱(韓国)世界選手権代表、26歳の中里麗美(れみ)=元ダイハツ。翌年の名古屋ウィメンズで終盤まで日本人トップ争いを演じ、ロンドン五輪の代表入りにあと一歩まで迫った選手だ。

 寄せられる多大な期待に反し、以降はスランプに陥った。「疲れやすくて、すぐに息切れしてしまう。精神的にまいっちゃって」。会社を辞め、群馬県太田市の実家に戻ったのは今年2月。長引く不調はフォームが崩れたせいだと思っていたが、先月受けた子宮頸がん検診で予期せぬ事実が判明した。

 「卵巣に腫瘍が見つかったんです」。手術を控え心中穏やかではないはずなのに、こちらに気を使わせまいと努めて明るく話してくれた。自覚症状が出にくいことから、卵巣は「沈黙の臓器」と呼ばれる。不振との因果関係は定かではないが、腹部の張りや体のだるさは病気に起因していたと考えるのが自然だろう。

 市民ランナーとなった中里がこの冬、照準を定めていたのが大阪国際だった。「(ダイハツ時代に)大阪に住んでいたので、恩返ししたい気持ちもありました」。出場はかなわなかったが、腫瘍の摘出手術は無事成功。今後の妊娠、出産に問題がないのも幸いだった。

 術後まもないとあって、練習はまだ軽いジョギング程度。もっとも、ここ数年とは見える景色がまるで違う。「モヤモヤが晴れ、走ることが純粋に楽しくなってきました。どこまで復活できるか分からないけど、リオデジャネイロ五輪には挑戦したいです」

 高橋尚子さん自ら「妹みたい」と評した容姿に加え、大食漢というキーワードでも共通する「Qちゃん2世」。病気によるブランクを克服し、来秋からの国内選考会では元気な姿を見せてほしい。(細井伸彦)

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