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【衆院選2014】認知症、知的障害…被後見人13・6万人の選挙権、「公正な選挙」への試み続く

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【衆院選2014】
認知症、知的障害…被後見人13・6万人の選挙権、「公正な選挙」への試み続く

堺市選管が衆院選で用意したコミュニケーションボード。被後見人の投票をサポートするため期日前投票所にも設置されている=堺市堺区

 14日投開票の衆院選は、認知症や知的障害などで成年後見人が付いた人(被後見人)の選挙権が回復後、初の総選挙となる。各地の選挙管理委員会は投票所でのサポート態勢を強化しているが、判断能力が低下した人は周囲の誘導で投票先を左右される恐れがあり、対応には難しさもつきまとう。選管が指定する老人ホームや病院などの不在者投票所でも、投票意思の確認に手間取るケースがあり、「公正な選挙」の実現に苦慮している。

13・6万人の選挙権回復

 「候補者が分かりません」「書き方が分かりません」「字が書けません」。堺市堺区の期日前投票所には、イラスト入りの質問ボードが設置されている。

 堺市は今回の衆院選で、8つの質問項目とイラストを組み合わせた「コミュニケーションボード」を期日前を含む全141カ所の投票所に初めて導入。会話がうまくできない認知症や知的障害を持つ人に、投票時の疑問点をボード内の質問項目から選んで指さしてもらい、スムーズに投票できるようサポートする。

 旧公職選挙法は後見人が付くと選挙権を失うと規定していたが、東京地裁は昨年3月、この規定を「違憲・無効」と判断。2カ月後には改正法がスピード成立し、昨年7月の参院選から全国で約13万6千人の選挙権が回復した。

 堺市でも約800人の被後見人が選挙人名簿に追加された。ただ、改正法では被後見人の選挙権が回復する一方、判断能力が低下した人の付添人らが投票先を誘導する不正を防止するため、投票所で文字が書けない人の代理投票をする者が投票事務に従事する自治体職員らに限られることになった。これを受け、各地の選管は投票支援態勢を強化してきた。

代理投票に細心の注意

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