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【出雲学談義(1)】
下世話な話も飛びだす「無住法師」のような面白い説法を
作家、藤岡陽子さんの「感劇」に代わって、今週から出雲学研究所理事長の藤岡大拙さんが登場します。最近、パワースポットとしても注目を集めている島根県出雲市を舞台に「出雲学談義」を熱く語ります。
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近頃、地域学なる学問が各地に澎湃(ほうはい)と興っている。先駆的なものとしては、東北学、熊野学、播磨学などがある。大谷晃一「大阪学」、岩中祥史「広島学」などという単行本もある。鳥取大学には、そのものずばりの地域学部があり、島根大には「島根学」なる講座がある。以上は、私の乏しい知見によるもので、実際にはもっと多くの地域学が講じられているに違いない。「出雲神話検定」や「松江 観光文化検定」など、当世はやりの地域検定の盛行とも深く関わっているだろう。
地域学とは、どんな学問か。定まった定義や目的は、確立していないと思われるが、各地域学に共通するのは、地域の独自性の探究と、そこで得られた結果を、いかにして地域活性化に結びつけるか、ということであろう。
ひるがえって出雲には、どんな独自なものがあるだろうか。例えば、青銅器文化、出雲神話、巨大神殿、竜蛇信仰、パワースポット、たたら製鉄、出雲弁、茶の湯等々、面白そうなテーマがめじろ押しである。
それらを明らかにし、出雲の活性化や愛郷心の涵養(かんよう)の材料として提供すること、これが出雲学の大づかみな目的であると、私は考える。
