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【関西の議論】「死に損ないのブタ」「盗っ人」…凄まじき職場のモラハラの実態 女性に下された賠償命令

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【関西の議論】
「死に損ないのブタ」「盗っ人」…凄まじき職場のモラハラの実態 女性に下された賠償命令

言葉や態度による精神的暴力は「モラル・ハラスメント(モラハラ)」と呼ばれる。被害に遭って悩んでいる人は少なくないが、セクハラやパワハラと違って認知度は低く、企業側も問題視する姿勢があまりみられないのが現状という

いす蹴り飛ばし暴言

 「お前よう来んな、人の物盗っといて」

 23年4月、原告が朝出勤した直後、女性が原告のいすを蹴(け)り飛ばし、また暴言を吐いた。原告は前の勤務先で使用していた制服を返却していなかったが、それを知った女性は執拗(しつよう)に原告をなじった。

 「それ盗っ人やで」

 「で、いつ返すん?」

 その場には同僚男性も居合わせたが、暴言は続いた。怖くなった原告は警察を呼んだものの、すぐに事件化できる内容でもなく帰っていった。女性に反省の色はなかった。

 さらに約10日後、原告が勤務して会社の掃除を始めた直後のこと。女性は掃除機を蹴り飛ばした上、出金台帳で原告の背中をたたくなどし、「お前、ようやるな」と言い放った。

 痛みを感じた原告は病院へ直行。右肩と右膝の打撲で通院1週間の治療が必要と診断された。翌日、右肩と左太ももには青あざが浮かび上がるほどだった。

 もはや我慢ならず、原告は職場の自席の下にビデオカメラを設置した。暴行の約10日後、女性は原告の席に近づくと、またもや制服の話題を持ち出した。

 「よその会社から勝手に持って帰った服、はよ返したってな。何年たったの? まだ返してないらしいな。とったんやろ、勝手に」

 言い終わるやいなや、女性は右足で原告を蹴りつけた。「痛いな、また蹴られたわ」と嘆く原告に、女性は「みんながいてたらいい子ぶっとんな。お前の腹黒さ見せたりいな」と言い放った。

応戦すると慰謝料請求

 原告は翌5月、労働組合に加入。労組から会社に対し、女性の原告に対するモラハラや暴力をやめさせるよう申し入れた。原告はその後、別の現場で勤務するようになったが、印刷業務やメール送信の際は、女性のいる事務所に行かなければならず、修羅場はまだ続いた。

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