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【関西の議論】「死に損ないのブタ」「盗っ人」…凄まじき職場のモラハラの実態 女性に下された賠償命令

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【関西の議論】
「死に損ないのブタ」「盗っ人」…凄まじき職場のモラハラの実態 女性に下された賠償命令

言葉や態度による精神的暴力は「モラル・ハラスメント(モラハラ)」と呼ばれる。被害に遭って悩んでいる人は少なくないが、セクハラやパワハラと違って認知度は低く、企業側も問題視する姿勢があまりみられないのが現状という

 「死に損ないのブタ」「盗っ人」…。職場で同僚女性から2年間にわたり暴言や暴力を受けたとして、大阪市内の衣料関係会社に勤務する50代女性が、同僚の60代女性に損害賠償を求めた訴訟の判決が11月、大阪地裁であった。暴言や暴力の一部は録音・録画の証拠もあったことから、地裁は請求の大半を認め、60代女性に165万円の支払いを命じた。言葉や態度による精神的暴力は「モラル・ハラスメント(モラハラ)」と呼ばれる。特に職場での同僚間のモラハラは、近年問題視されるセクハラやパワハラとは違って認知度も低く、企業側も対応を重視していないのが実情のようだ。

誕生日祝う仲から一変

 判決によると、原告が大阪市内の衣料関係会社に入社したのは平成19年10月。きっかけは、少し前から同社に在籍していた60代女性が、社長に口添えしてくれたからだった。

 実は原告と60代女性は以前、別の会社でも一緒に勤務したことがある仲。60代女性は別にもう一人の女性も同社に引き入れ、3人でお互いの誕生日を祝い合うなど、しばらくは良好な関係が続いた。

 ところが、もう一人の女性が21年12月に退社。原告はそれまで60代女性の隣の席で仕事をしていたが、辞めた女性の穴を埋めるために別室に席を移した。それ以降、2人の関係は急速に悪化し始めた。

 「くさいの自覚してないんか、ボケ」

 「ほんまに臭いわ!何食べて毎日くさいねん」

 「死に損ないのブタ」

 原告は次第に女性から口汚い暴言を浴びるようになった。23年1月以降、勤務時間中はICレコーダーを懐に忍ばせ、トラブルがあるごとに携帯電話に内容をメモするようになった。当然、嫌がる素振りや抵抗もしたが、暴言が収まる気配はみじんもなかった。

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