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【京都タワー50年】応仁の乱以来の破壊? 好感度は逆転 今も景観論争は続くが…

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【京都タワー50年】
応仁の乱以来の破壊? 好感度は逆転 今も景観論争は続くが…

建設途中の京都タワー

 来月に開業50周年を迎える京都タワー(京都市下京区)。建設当初の激しい景観論争は有名だが、タワーや工場などの人工構造物がもたらす景観について研究している近畿大理工学部の岡田昌彰教授(景観工学)は、「現在も景観論争がないわけではないが、50年という歴史によって地元の人々や観光客に親しまれるようになり、今や京都の顔の一つとなっている」と分析する。

 岡田教授は、京都タワーに言及した雑誌の記事を通して“好感度”を調査。建設当初は否定的な意見が約40%を占め、肯定的な意見はわずか10%強だったが、最近の雑誌ではその割合が逆転。肯定的な意見が40%、否定的な意見は10%以下になっているという。

 半世紀前、当時の高山義三京都市長には次々と抗議文書が提出され、「応仁の乱(1467年)以来の破壊」といったスローガンで講演会や抗議集会などが繰り広げられた。一方で、「新しく生まれるものに反対ばかりしていては都市は栄えない」と賛成論も展開されたが、建設後も否定的な意見は続いた。

 京都市が近年、都市の景観保護のため厳しい看板規制を進めていることを引き合いに、インターネットなどでは「看板規制の前に、京都タワーを撤去しろ」などと書き込まれることも。

 ただ、地元住民からは「遠出をして戻ったとき、京都タワーを見るとほっとする」という声も聞かれるようになった。岡田教授は「どこからでも見えるタワーは目にする機会が多く、地元の人たちにとっては故郷を懐かしむ原風景としても受け止められているようだ」と話している。

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