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遠のく地下鉄民営化 “疑惑”が噴出 大阪市交通局に大きな痛手 

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遠のく地下鉄民営化 “疑惑”が噴出 大阪市交通局に大きな痛手 

取り沙汰される交通局の契約と藤本局長の交友関係

 大阪市営地下鉄民営化で土俵際に立つ市交通局が“疑惑”に揺れている。民営化に向け私鉄から抜擢(ばってき)された局長が関わった複数の事業発注で受注側に知人がいたことや、19件の公募で外部有識者の審査を経ずに随意契約を結んだことが発覚し、市が調査に乗り出す事態に発展した。不信感が広がる市議会でも、委員会で問題を取り上げる方針を決定。野党が反対、慎重姿勢をみせる民営化条例案の可決は、さらに遠のいた。

局長を一本釣りした…橋下市長も注意

 7日、橋下徹市長と面談した直後の藤本昌信交通局長は記者団の前で神妙な表情を浮かべていた。

 「市長から厳しく注意をうけ、『ルールに基づき慎重に』といわれた」

 市長の意向のもと、市では特殊な事情がない限りは原則、随意契約は結ばない。公募で業者に事業を発注する際の業者選定の審査には利害関係が生じるような人物は加わらないとする内規も定められた。

 こうした中、藤本氏は知人の会社代表からイベントの提案を受けて随意契約を結び、同社は藤本氏の知り合いの書道家の作品を使う計画を立てた。駅ホームの壁に芸術作品を展示する事業の公募では、藤本氏が参加した審査で同じ書道家の作品が採用された。

 交通局によると、寄贈されたとみられる書道家の作品が局長室などに飾られた。書道家は藤本氏が京福電鉄(京都市)に勤務していたときからの付き合いとされるが、取材には「あっちに聞いて。答えることはない」と口を閉ざす。

 藤本氏は「(一連の契約で)疑念を持たれた。当時の認識は甘かった」と反省の言葉を述べる一方、親しい人間関係が契約に与えた影響は否定する。

 「審査は知人だからどうこうということはない」

野党「徹底追及」 

 京福副社長だった平成24年、橋下市長から民間の経営感覚を期待され、一本釣りされた。

 地下鉄のトイレ改修や終電時間の延長などサービス改善に着手。地下鉄事業では25年度決算で過去最高となる303億円の経常黒字を達成し、今年4月には橋下市長の要請を受ける形で初乗り運賃の20円値下げに踏み切った。民営化に向けた実績を着実に積み重ねているかに見えていた。

実は、肝心の野党会派の合意なかった…そこへ不祥事

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