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【世界を読む】チベットの「聖なる大地」を汚す中国の乱開発…抗議デモに銃口向け、漢人のため資源を“収奪”

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チベットの「聖なる大地」を汚す中国の乱開発…抗議デモに銃口向け、漢人のため資源を“収奪”

 「かつて、この辺りは清流と美しい山々の自然でも知られていた。今は違う。鉱山からの毒ですっかり汚染されてしまった」

 住民らは5年来、当局に改善を申し入れてきた。地区の環境政策担当者が来たこともあったが、決して鉱山が悪いということを認めず、「自然の成り行きだ」と言い放ったというから、住民無視の共産主義体制がよくわかる。

目の前の利益優先、資源開発は「漢人」のため

 「世界の屋根」と呼ばれるチベット高原は北極、南極に次ぐ“第3極”と指摘されるほど氷河に覆われ、豊富な水資源を有する。インドやパキスタン、ベトナム、タイなど南アジアや東南アジアの大河の源流地であり、黄河や長江(揚子江)など中国の河川にもつながっている。つまり、チベットの自然破壊はアジア各国だけではなく、自分たちの首を絞めることにもなるのだが、当局は目の前の利益優先だ。

 目の前の利益とは、この水資源であり、地下に眠る手つかずの鉱物資源だ。中国政府は西部大開発をスタートさせている。名目は後進地域の経済成長促進だが、実質は漢人が大多数を占める中国東部の生活を維持するためのエネルギー開発にほかならない。

 中国がいう“解放”から60年を超えた今、水資源は水力発電のためのダム建設へとつながり、地下資源をめぐっては政府お抱え、お墨付きを受けた企業が大手をふるって鉱山開発に乗り出している。

 金、銀、銅、鉛や亜鉛のほか、モリブデン、アスベスト、ウラン、クロム、リチウム…。“レアメタル”と呼ばれる希少な地下資源はコンピューターやスマートフォンなど現代生活に欠かせない最先端製品に使われ、中国政府は資源輸出による外貨稼ぎにも目がくらむ。

美名で“解放”60年、次の“解放”の大義は「過剰な放牧で草原が喪失…」

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