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【関西の議論】鉄道界に衝撃 乗客8割「網棚に載せない」「不要論」も 札幌地下鉄は開業時から無し…背景に社会心理

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【関西の議論】
鉄道界に衝撃 乗客8割「網棚に載せない」「不要論」も 札幌地下鉄は開業時から無し…背景に社会心理

 ところで、この網棚は、近年その言葉通りの網ではなく、金属製のパイプを使う車両が増えている。網棚というが、実際には網状ではない棚に変化してきているわけだ。

 阪急電鉄ではすでに、網棚はすべて金属製のパイプを使用している。南海電鉄でも、古い車両はいまも金属製の網だが、新しい車両は金属製パイプだ。

 これに対し近鉄では、三重県と結ぶ大阪線、奈良線では、まだ金属製の網が大半を占めている。奈良線では今年3月まで、金属製の網よりも古いタイプの布製の網が使われた車両があったが、廃車になった。大阪市営地下鉄でも金属製の網のタイプがほとんどだという。

メールなど車内で集中原因?

 多くの人がかばんや荷物を載せなくなっている電車の網棚。その行動心理はどうなっているのか。

 聖学院大学人間福祉学部こども心理学科の藤掛明准教授(臨床心理学)は「混んでいる中で、網棚にものを載せると、他人にひじがあたるなどして迷惑がかかる。また、泥などがついていたら落ちるかもしれない。ちょっとした他者との摩擦を避ける心理が働いているのではないか」と分析。現代社会では「他人へのバリアが高くなっている」と指摘する。

 また、電車内でスマートフォンによるメール作成やゲーム、あるいはパソコンによる作業などが行われている現状もあげ、「電車内では昔、新聞や雑誌を読むくらいだったが、集中して行う作業が増え、忘れ物をする可能性が高くなっていることも背景にあるのではないか」としている。

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