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【関西の議論】十三「しょんべん横丁」にオシャレなビルは似合わない…復興めぐって意見真っ二つ

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【関西の議論】
十三「しょんべん横丁」にオシャレなビルは似合わない…復興めぐって意見真っ二つ

 赤ちょうちんが揺れる昭和の風情あふれる街並みは戻るのか。今年3月の火災で焼けた大阪市淀川区の阪急十三駅前の飲食店街で、焼失した約40店舗の復興が難航している。10月中にはがれきの撤去が完了し、更地になる見通しだが、その後の再建案をめぐって借地権者や土地所有者らの意見がまとまらないのだ。「しょんべん横丁」と呼ばれた細い通りに小さな木造の飲食店が並ぶ元の街並みの復活を望む声は強い一方、広い道幅を求める人もいる。細い通りを廃止し、現代的な商業ビルを建てる「うわさ」まで浮上する事態に陥っている。(中井美樹)

「こんな場所はほかにない」

 「はやく元の街並みに戻ってほしい」

 サラリーマン時代から40年近くしょんべん横丁に通っているという大阪府豊中市の男性(65)は、駅前にぽっかりと広がる焼け跡の暗い空間を見つめ、寂しそうに話した。

 午前中から開いている立ち飲み屋、ホルモンのうまい焼き肉店、串かつが人気の大衆酒場、60年近く続く老舗のバー…。火災前、一帯は小さな木造の飲食店が密集、独特の街の雰囲気を醸し出していた。

 阪急十三駅に隣接し、戦後の闇市からスタートした一画。当時は店にトイレのない店が多く、立ち小便する酔客が後を絶たなかったことからしょんべん横丁と呼ばれるようになったという。火災では、南北に走る2本の通りに囲まれた約1500平方メートルに密集する39店舗が焼失した。

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